鹿児島で注文住宅を建てる時に、失敗しないためのポイントを紹介!
2021.12.17
2021.12.17

注文住宅は間取りや機能を自身の希望に合わせて、ある程度自由に取り入れることができます。
そのため、理想に近い住宅が建てられるでしょう。
しかし希望を取り入れたはずなのに実際に住んでみると、「住みにくい」「収納場所が少ない」などと不自由さを感じる人もいます。
なかには、住む土地の気候や特徴まで考えずに家を建ててしまい、後悔する人も少なくありません。
このような失敗を防ぐためにも、住宅会社に行く前にしっかりと家のことを勉強し、尚且つ建てる土地の特徴も知っておく必要があります。
今回紹介する鹿児島県であれば、土地の特徴として「火山灰」が挙げられるでしょう。
本記事では鹿児島県で注文住宅を建てる時に、失敗しないためのポイントを火山灰に注目してまとめました。
それでは1つずつ確認していきましょう。
目次
〇まずは住みたいエリアの降灰量の確認をしよう

降灰量は地域によって異なります。そして降灰量の多い場所と少ない場所では、対策の方法やレベルも変わってくるのです。
そのため、まずは住宅の建設を希望する地域の降灰量を確認する必要があります。
鹿児島県のホームページに掲載されている「桜島の降灰量観測調査」などで各地域の降灰量を確認できるので活用しましょう。
■鹿児島県ホームページ
http://www.pref.kagoshima.jp/aj01/bosai/sonae/sakurajima/sakurajimakouhairyou2.html
〇洗濯物の降灰被害を解消するためにサンルームを設置する

桜島の噴火はその時によって降灰量も変化し、月によっては何回も噴火が起こります。
酷い時は視界が真っ白になり、外出もできません。
また、洗濯物を外に干している時に噴火してしまうと、せっかく綺麗に洗った衣類やタオルは灰を被ってしまします。
灰を落とすために洗い直し干さなければいけなくなり、手間も水道代も二重にかかってしまいます。
さらに在宅の時は、噴火に気づき洗濯物を取り込めますが不在の時は取り込めません。
このような人の有無にかかわらず、洗濯物の降灰被害を防ぐためにはサンルームの設置がおすすめです。
サンルームとは、室内で洗濯物を干す部屋を指します。サンルームの種類は、間取りに組み込むものと、エクステリア商品として後付けするものの2種類。
建物の気密性や漏水リスクの観点から、間取りに組み込むものが望ましいでしょう。
エアコンを使う時期は乾きやすいですが、使わない時期は乾きにくいのがデメリット。
また、部屋として設ける余裕がない場合、洗面脱衣室や廊下にハンガーパイプを取り付ける方法も有効です。
太陽をサンサンと当てたい場合は、エクステリア商品として後付けするものがおすすめ。屋根までガラス張りになっているものが多く、晴天時は洗濯物がよく乾きます。
ただし、雨天で湿度が高い日や気温の低い日は洗濯物の乾きが遅くなることに注意しましょう。
どちらも室内干しになるので、降灰被害も解消されます。
〇屋根には「灰シェルター」を設置する

意外と見逃してしまうのが屋根の火山灰対策です。
「降灰くらいで、屋根に被害があるとは思えない」と思う人もいるかもしれません。しかし、同じ活火山である富士山ハザードマップ検討委員会が提出した報告書には、屋根に降灰があった場合の被害想定が書かれています。
報告書によると、屋根に火山灰が30~45cmほど積もり、その後雨が降った際の全壊率は30%になるそうです。
火山灰は水分を含むと重くなるため、屋根が重さに耐えきれなくなり壊れてしまいます。粒子が細かく軽いイメージの火山灰ですが、実は雨水と合わさることで屋根が壊れてしまうほどの重さになるのです。
対策としては「灰シェルター」の設置をおすすめします。
灰シェルターとは、パイプを活用して屋根に積もる火山灰を自動的に集める設備です。
自動的に灰を除いてくれるため、手間もかかりません。鹿児島で家を建てる際は、リスクの軽減になる灰シェルターの設置をぜひ検討してみてください。
〇窓は気密性の高いサッシか二重サッシにする

火山灰は1粒がとても細かいため、通常のサッシでは防げず部屋に入り込んでしまうことがあります。
「窓を閉めていたはずなのに床がザラザラする」場合は、窓の隙間から火山灰が侵入した可能性が高いでしょう。
火山灰の侵入を防ぐ方法としては、窓を気密性の高いものや二重サッシにするなどがあります。
二重サッシとは、言葉の通りサッシ(窓)が二重になっている状態です。また火山灰対策だけではなく、二重サッシにすることで断熱性も上がり電気代の節約にもつながります。
このようにサッシを変更すると、火山灰対策以外にも嬉しい効果を得られるのです。
以上が鹿児島で注文住宅を建てる際に、失敗しないためのポイントになります。
鹿児島で暮らす以上、桜島の降灰は避けては通れない問題です。少しでも快適に暮らすために、本記事でお伝えしたポイントを家づくりの際に取り入れてみてください。
〇まとめ
・住みたいエリアの降灰量を、「桜島の降灰量観測調査」などを活用して確認する
・洗濯物の降灰被害を防ぐために、サンルームを設置する
・窓は気密性の高いサッシや二重サッシにすることで、火山灰の侵入を防いでくれる
・火山灰が屋根に30~45㎝つもり、雨に濡れると全壊率が30%になる
・屋根の降灰被害を防ぐためにも灰シェルターを設置する
参考URL
https://core.ac.uk/download/pdf/144571656.pdf
http://www.bousai.go.jp/kazan/fujisan-kyougikai/report/pdf/houkokusyo7.pdf
参考画像