注文住宅の間取りの決め方は家族の話し合いがポイント
2021.07.17
2021.07.17
注文住宅で間取りを作成する際には決め方のコツがあります。せっかく注文住宅を建てるからには家族の要望を取り入れた理想の間取りを実現したいものです。ここでは、家族の要望をまとめて、間取りの作成に生かす方法について解説していきます。

ハウスメーカーや工務店、設計事務所の注文住宅は、設計担当者が土地の条件を見ながら、ご家族の要望を聞いて間取りを作成します。そのため、間取りの聞き取り時に、ご家族の要望をうまく伝えることが成功の秘訣です。打ち合わせの設計担当者からの質問に答えるだけだと、言いたいことを伝え忘れてしまったり、一人の意見だけが通ってしまったりすることもあります。ですから、打ち合わせ前に、家族で話し合う時間を持つようにしましょう。また住宅会社によっては、決められた間取り集があり、そのプランを一部変更するような対応の場合もあり、自分たちの要望ややりやすさによって選んでいくことも大切です。

注文住宅で家族全員が満足できる間取りにするためには、家族でイメージや要望を共有することが大切です。1人の要望が全部通っても、他の家族の要望が反映されなければ、満足のいく間取りにはなりません。家族それぞれの意見を聞きながら、自分の意見も伝えるようにしましょう。次からは、間取りを決める際の話し合いの順番について説明していきます。
まず、家族構成から大まかな間取りを考えましょう。とは言っても細かい間取りではなく、3LDKや4LDKなどの部屋の構成、洗面台やトイレの数、駐車場の大きさなどで十分です。大切なのは今の家族構成だけではなく、将来の家族構成についても考える点です。子どもが増えるかもしれない、今は車が1台だけだがいずれもう1台買いたいなど、長期的なライフプランについて考える必要があります。子どもが複数いる場合は、子どもが小さい頃はみんなでいっしょに遊べる大きな部屋にして、成長にあわせて部屋を間仕切りで分ける方法もあります。
次に、家族それぞれの希望を聞くようにしましょう。例えば、キッチンのタイプ(アイランド、独立、対面式)、寝室の大きさ、テレワークスペース、ベランダ、収納など、それぞれ希望があるかと思います。他の家族の意見は別にして、個別の希望を洗い出しましょう。それを家族で共有し、時間があれば、優先順位をつけていきます。優先順位をつける際には、住み心地の良さに影響する家事を担当することが多い人、在宅時間が長い人の意見はできるだけ尊重するようにしてください。特に、洗濯してから片付けるまで、食材を出してから料理して食卓に運ぶまでの流れが短くてスムーズだと良いでしょう。
実際に住んでみて不便だと感じたことを解決するチャンスが家づくり。今住んでいる家の不便な点を考えて、新しい家に生かすことが理想の間取りへの近道です。洗濯機から洗濯物を干す場所まで遠い、収納が少ない、食洗機がほしいなど、リストアップしておきましょう。特に、収納は広くとりたいと考えている人も多いのではないでしょうか。玄関、水回り、リビングなど、現在の収納量と使いやすい場所を考えて計画してください。「とりあえず収納たくさん」といった目的のない収納は、逆に家が散らかる可能性があるので要注意です。
自分達で間取りや外観、内装のデザインを考えようとしても、具体的なイメージが頭に浮かぶ人はそれほど多くありません。また、すでにイメージができていたとしても、他の人に伝えるのは難しいでしょう。そこで、インターネットや雑誌で事例を集め、住宅会社とイメージ共有する準備をしてください。もし、気に入ったハウスメーカーや工務店がある場合は、実例集やカタログを入手して、自分のイメージに近いものを探す方法も有効です。こんな感じがいいというのが伝えられると、家族でも話し合いがしやすくなります。イメージ写真を集める方法として、インスタグラムやピンタレストといった画像特化のSNSがオススメです。
図面だけを見ても、イメージがわかないかもしれません。そんなときは展示場や内見会を回ってみましょう。1つの展示場を見るだけでは難しいとは思いますが、複数の展示場を回ることで自分達のイメージに近い部屋があります。LDKのつながりや部屋の大きさ、家具の配置、内装など気に入ったところがあったら、許可を取った上で写真を撮ったり、展示場のカタログをもらったり、大きさを聞いたりするといいでしょう。複数の会社が並ぶハウジングセンターのような展示場は、豪華に作られている傾向があります。オーナーがいる内見会で、実際の価格帯に近い事例を見るとより参考になるはずです。

家族の話し合いや事例収集で間取りの要望をまとめられたら、設計担当者に伝えるようにしましょう。ハウスメーカーや工務店で要望ヒアリングシートを準備していることもありますが、ご家族で話し合って決まっているものについては最低限メモをしておき、伝えてください。事例の写真があれば、より効果的にイメージ共有することができます。メモは設計担当者が間取りを作ってきた際に、要望が反映されているか確認するのにも使えるので、大切に保管しておきましょう。人によっては、家づくりノートとして、1冊にまとめる場合もあるのでマネしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
注文住宅の間取りの決め方のコツについて解説してきました。家族で話し合ったり、イメージを共有したりしながら、お互いの要望を確認していきましょう。きっと家族が満足できる間取りが決まるはずです。