鹿児島で暮らすのであれば知っておきたい!住宅の火山灰対策
2021.05.27
2021.05.27

温暖な気候と食が自慢の鹿児島ですが、暮らす上で注意点もあります。その1つが鹿児島の象徴と言われている桜島です。
桜島は、現在も噴火を繰り返す活火山になります。噴火の頻度は数週間に1回の時もあれば、1日に2,3回の時もありバラバラです。被害を軽減するために鹿児島のニュース番組では、毎日降灰と風向きの予報が組まれています。
桜島の噴火によって火山灰が降った場合どのような被害が発生し、どういった対策を行えばよいのでしょうか。
降灰被害と火山灰対策について整理してみましょう。
目次
▽火山灰は鹿児島の象徴である桜島の噴火が原因
▽暮らしにさまざまな影響を及ぼす火山灰
▽火山灰対策を行ってより良い暮らしを実現しよう
▽火山灰の清掃方法

鹿児島の象徴とも言われている桜島が誕生したのは、約26,000年前です。当時は名前の通り島として錦江湾に存在していました。しかし、1914年に大正大噴火が発生。流れ出た大量の溶岩によって、桜島は大隅半島と繋がります。
現在も活発な火山活動を行っており、噴火も珍しいことではありません。この、桜島の噴火が原因となり街は降灰被害を受けています。また、被害は桜島や周辺の街に止まらず、遠く離れた地域でも起こっているそうです。
火山灰自体が軽いため、風に乗って運ばれていることが原因とされています。

火山灰は粒子も細かく、ガラスと似ている所が特徴です。車の窓に付いた火山灰を、ワイパーで取り除こうとすると窓に傷をつけてしまうので注意しましょう。目に入った場合もこすってはいけません。このように火山灰は、人や物にさまざまな影響を及ぼします。
他にも火山灰による被害には、以下のものがあります。
・衣類につくと落ちにくい
・地面が滑りやすくなり、転倒事故が多発する
・噴火が酷い場合は数メートル先も見えなくなり運転に支障がでる
・呼吸器系の疾患が悪化する可能性も高くなる
・濡れた火山灰の重みで電線が切れる
・農作物に降り注ぎ、酷い場合は商品価値を損なう
火山灰は、人体に関する被害から交通機関やライフラインへの被害、商業的被害など、1度降るとさまざまな場所に被害を及ぼします。とくに交通や人体的な被害は最悪の場合、命に関わってくるでしょう。
「火山灰が降る」というだけの認識でいると、大変なことになります。火山灰が降ることによってどのような被害が想定されるのか、把握しておくことが大切です。知っていると精神的余裕にも繋がります。

火山灰は、さまざまな被害を起こすことがわかりました。鹿児島でより良い暮らしをするためには、火山灰対策は欠かせません。噴火は自然現象のため完全に防ぐことは難しいですが、被害を軽減することはできます。では、どのような火山灰対策を行えばよいのでしょうか。対策としては以下の4つになります。
噴火の際の外出を極力控える
外出しなければならない場合は必ず傘を差し、呼吸器系を守るためにもマスクを着用しましょう。普段コンタクトレンズを装着している人は、眼鏡に変えることをおすすめします。専用のゴーグルも販売しているため、利用も検討してみてください。
車にはカバーをかける
早い段階で噴火に気づいた場合は、車にカバーをかけましょう。車が灰によって汚れることを防ぎ、洗車する手間もはぶけます。万が一、車に灰が付着した際は擦ってはいけません。灰の表面は砕けたガラスのように鋭くなっています。そのため、そのまま拭いてしまうと車に傷がつく可能性が高いです。
屋外に設置されている機械にはラップフィルムを使う
屋外に設置されていることの多いお風呂の湯沸かし器やエアコンの室外機は、吸気口から灰を吸い込むと故障しやすくなります。そのため、降灰中は灰の侵入を防ぐためにラップフィルムを使いましょう。
防災用品の準備もしておくと安心
通常の噴火であれば1日で収まりますが、数日間降り続くこともあります。その場合は外出も困難となり、収まるまで自宅で過ごさなければなりません。
そのため、最低3日分の飲料水や保存食などを準備しておきましょう。また、噴火の際に自宅ではなく車内にいる可能性もあるため、車内にも防災用品を置いておくと安心です。
いつ噴火が起きてもいいように準備しておくことで、もしもの際に慌てずにすみます。

火山灰を掃除せずそのままにしておくと、事故や怪我に繋がります。通常は清掃車が県内を巡回しますが、清掃場所も限られているため自身で掃除を行うことになるでしょう。火山灰の清掃方法をまとめました。
火山灰を湿らす理由は、乾燥した状態で掃除を行うと灰が舞ってしまうためです。この時、浸かる程の水をかけてはいけません。火山灰が固まり、掃除がしにくくなります。注意しましょう。
・降灰被害の原因は桜島の火山灰
・1度降ると人や交通機関など、さまざまな場所に影響を及ぼす
・噴火の際は外出を極力控え、車や屋外に設置されている機械にカバーなどを被せる
・数日間外出できない可能性もあるため、防災用品を揃えておく
・火山灰を掃除する際は少し湿らせた後に行う
参考URL
http://www.sakurajima.gr.jp/sakurajima/
https://www.shinshu-u.ac.jp/project/chishitsuzu/assets/docs/guidance/classification.pdf
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201502/1.html
https://www.ivhhn.org/images/pamphlets/preparedness_jap_low.pdf
参考画像